足の寸法=靴の寸法ではありません!
足に合った履きやすい靴をつくるためには、先ず、足を計測してその数値を元にラスト(木型)をおこします。
みなさん驚くかもしれませんが、足の寸法=ラストの寸法ではありません!
フィット感を味わうには、若干の足の寸法より小さくしないといけないんですが、足の箇所によっては、大きくする箇所もあります。
この複雑奇怪なことをするのに、なんとPC-98(昭和なパソコン)を使って、ラストの設計図を描きます!
このPC-98でしかできないプログラムなので、この相棒とも言えるPC-98を駆使して、足にあったラストをつくります。
足の底面に合わせて、ラストとの外郭線を決めていきます。それこそ靴の土台となる重要な局面です。
足の横幅、柔らかさ、採寸時のヒアリングを参考に数値化して、ラストの底面図を決めていきます。
この底面図が、ラストを削り出すときの重要な定規となります。
ラストを削り出すときには、順序がありその要所要所にあて定規をつくります。
この定規がなくては、足に合ったラストを削り出すことは、非常に厳しいですね!
足合わせで重要なポイントを見える化して定規を作りますが、その数はなんと16ヶ所もあります!
まして、ラストは、3Dなのでポイントとポイントをつなげなくては、形状を出せません。
そこを足に合わせながら、美しいシルエットでまとめなくては、イビツな形になってしまいます。
足に合わせて型から靴をつくることは、意外と手間と技術が必要です。